知って得する歯科情報!

保険診療で安定的な収益を得るために必要なこと

2020.10.25

自費率40%の歯科医院の超絶経営法!!
みたいなダイレクトメール、見たことありませんか?

もちろん、自費率を向上させることは歯科医院経営の収益を上げていきます。
しかし、自費率といいますが、具体的にはどんな自費診療を行って自費率を上げているのでしょうか。
たまたまインプラント全顎症例が入れば、その月の自費率は40%を超えるでしょう。
ですが、次の月はどうでしょうか。

自費率は残念ながら大きく変動します。
ですから安定的な収益のためには保険診療が欠かせません。
今回は安定的な収益を得るために必要な保険診療についてご紹介していきます。

1.自費率40%はすごい?

自費率40%というのは非常に素晴らしいことです。
さらに上の数字を叩き上げている先生も大勢いらっしゃると思います。
しかし、仮に自費率40%といっても残りの60%は保険診療になります。

保険診療が安定していないと、残りの60%が安定しないので、歯科医院経営が不安定になります。
もちろん、自費率40%は素晴らしいことですが、大切なのは自費率でなく、粗利です。

インプラントは、材料費、医療機器などの必要経費が多く、売り上げが100万円あったとしても、技工代などで30万円ほどの経費がかかることがあります。

となると、利益は70万円です。
しかもインプラント治療は治療回数がかかり、インプラント手術にでもなれば歯科医師の人件費、アシスタントの人件費も上乗せされるので実際の利益率は半分以下まで下がります。

一方、同じ自費でもホワイト二ングはどうでしょうか。
ホームホワイトニングであれば初回の人件費はかかるもの、あとはマウスピースなどの材料費のみです。
ホームホワイトニング5万円でも、材料費人件費合わせて1万円程度しかかかりません。

となると利益率は80%になります。
自費率でもホワイト二ングで100万円売り上げている歯科医院の方が、同じ自費売り上げ100万円でも手元に入ってくる金額が大きくなることが多いのです。
ですから自費率ではなく、どんな自費診療をしたかがポイントになります。

2.自費100%でないなら保険診療を安定させる

自費率100%という歯科医院もあるかと思いますが、ほとんどの歯科医院では、保険診療がメインで収益の半分以上を占めます。

であれば、自費診療も重要ですが、まずは保険診療を安定させましょう。

初診時に治療回数など治療に関する説明を行い、治療後も保険診療で定期検診、歯のクリーニングが必要なことを説明します。

補綴治療、ホワイトニングに関しては毎月一定の数を目指そうと思っても達成できないことが多いです。
であれば、保険診療でのリコール数を安定させることが、自費カウンセリングを徹底して行うよりも収益の安定につながります。

3.安定的な保険収入を得るために必要なこと

安定的な保険収入を得るために、リコール患者を増やしましょう。
リコール患者さんに移行させるために、インプラント治療終了患者、補綴物セット後の患者さんに、再度治療が必要にならないようリコールが必要なことを説明しましょう。

またリコール患者さんがきちんと予約を守って来院してくださる場合は、きちんと通っていただいているからこそ、現状を維持できることを説明しましょう。

リコール患者さんにこそ、歯ブラシや歯磨き粉の試供品をお渡しすることで、リコールをより安定させることができます。

保険収入を毎月安定させるためには、メインテナンス患者さんの割合を増やすことが重要です。
メインテナンス患者さんこそ、安定的な歯科医院経営には欠かせません。

定期検診の期間が空くと、虫歯、歯周病になってしまうリスクが高くなることを説明しましょう。
コロナの緊急事態宣言後に売り上げが安定した歯科医院の多くが、コロナのせいで期間が空いてしまった患者さんに改めてメインテナンスの重要性を伝えています。

ぜひメインテナンスの重要性をきちんと伝え、紙面などで渡せるようにしておきましょう。

一覧へ戻る