スタッフが指示をしないと動いてくれない、いつも院長先生が一人だけ頑張っている、という悩みを持っていませんか?
実はスタッフが自ら積極的に考え行動することは、非常に難しい環境にあるのが歯科医院という職場です。
そこで今回は、どうして歯科医院ではスタッフが自ら積極的に動けないのか、そしてどうすればスタッフ自ら考えて行動するようになるのか、その方法について詳しく解説していきます。
1.なぜスタッフは自ら考え動かないのか?
院長先生は歯学部に入学し、歯科医師国家試験に合格し、そして今歯科医療を行い、歯科医院経営まで行っています。
その時点で、院長先生は自ら考え、常に動いてきたという証明になります。
しかし、残念ながらスタッフはそうではありません。
歯科衛生士という国家資格を持っていたとしても、そもそも歯科衛生士を目指すきっかけが、なんとなく親に医療系へ進学した方がいいと言われ進学し、地元の歯科医院に家が近いからという理由で就職した、という志が低い状態で働いている方もいるからです。
歯科助手の場合は残念ながら、歯科医師の後ろに立ってお手伝いするだけの楽な仕事というイメージで入社したものの、実際はハードワークですでに辞めたいと嘆いている方が多いのが現状です。
大手企業でもない限り、志望動機はなくて当然というのが残念ながら歯科医院に就職される方の現状です。
そのため、スタッフが自ら考え、動くためには相当の動機がなければ動けないのです。
だからこそ、院長は自らスタッフが動く環境にするための動機を与えることが重要です。
2.スタッフが自ら動くために必要な3つのポイント
そこで、積極的に動いてもらうために必要な3つのポイントを紹介します。
2-1.スタッフに働く動機を与える
働く動機というのは、言い換えれば目標を与えるということです。
目標を与えることで、目標を越えるためにはどうすればいいのかを考え、行動しやすくなります。
最もわかりやすい目標は患者数です。
例えばインプラントや矯正新規患者取得を月10人越えれば特別手当がもらえるといったケースです。
他業種の営業の多くは毎月ノルマがあります。
業種によっては、達成できない場合は営業報酬がなくなります。
営業報酬がかなり大きな動機になることは想像できます。
多くの企業が営業マンにはそれなりの報酬を出していることからわかるように、スタッフがより考え行動するようになるための最もシンプルな方法です。
2-2.スタッフに問題提起をする
スタッフへの動機づけを行ったら次は問題提起をしましょう。
どうすれば歯科医院にもっと患者さんが来るのか、チェアタイムを必要最低限にするためにはどうしたらよいのか、といったことを定期的にスタッフに質問するようにしましょう。
問題意識を持たせることで、常に考えて行動するようになります。
といっても常に意識することは難しいので毎月、ミーティングで問題提起をして月末に提起した問題に対して個人がどのように行動したかを発表させましょう。
そうすることで考えて動けるようになります。
定例ミーティングをされていないなら、これを機に月1回のミーティングをされることをおすすめします。
2-3.院長が声掛けする
スタッフが積極的に動くためには褒めるといったことも重要です。
特に院長がこまめに声掛けをすることは非常に有効です。
気づいたときに褒めることで、スタッフが仕事にやりがいを感じやすくなります。
片付けなどスタッフが気づいて行動してくれたことに対して感謝の気持ちを伝えることを意識しましょう。
スタッフが積極的に動くためには動機、問題提起、そして院長の声掛けが重要です。
いきなり全てを実践するのは大変ですが、声掛けならすぐにでもできます。
ぜひ院長から動いて、スタッフ自らが動くように働きかけましょう。