患者が歯科医院に抱く印象は、診療内容や歯科医師の治療技術だけではなく、スタッフの対応も関係しています。特に受付スタッフは、患者が初めて話す歯科医院スタッフのため、歯科医院の印象を左右する重要な存在です。
そのため、受付対応は単なる事務作業としてではなく、歯科医院経営に影響を及ぼす要素のひとつとして考える必要があります。
この記事では、受付スタッフが歯科医院の印象にどのようにかかわるのか、またスタッフ教育で意識したいポイントについて紹介します。
受付スタッフの対応で歯科医院の初期の印象が形成されます
受付スタッフは直接診療に関わるわけではありませんが、患者に最初と最後に対応するスタッフとして歯科医院の印象に大きな影響を及ぼします。
例えば、来院時の挨拶が丁寧に明るく行われているかどうか、電話対応がスムーズかどうか、会計時に「お大事になさってください」などの声掛けがあるかどうかといったことが、患者の歯科医院に対する印象につながります。
こうした対応の一つひとつは些細なことに考えられるかもしれませんが、患者にとっては「通いやすい歯科医院かどうか」を判断する材料のひとつになることが少なくありません。
そのため受付対応は、単なる事務作業としてではなく、歯科医院経営にも影響を及ぼす要素として捉えることもできます。
受付対応は「丁寧さ」だけでなく「話しかけやすい雰囲気」も重要
ここでは受付対応において意識したい2つの視点について紹介します。
【丁寧な対応は最低限の前提条件】
受付対応では、言葉遣いや態度といった基本的な接遇レベルが整っていることが前提になります。敬語が適切に使われているか、対応が雑になっていないかといった点は、受付スタッフとして最低限満たしておくべき要素です。
ただし、丁寧さだけに偏ってしまうと、対応が形式的になりすぎる場合があり、患者によっては事務的に感じてしまい、質問や相談がしづらくなることもあります。そのため、丁寧さはあくまでも最低条件と捉えることが大切です。
【話しかけやすい雰囲気が歯科医院の印象につながる】
患者が予約変更や相談をする際に、「話しかけやすい」と感じられるかどうかは、重要なことです。患者に受付対応が事務的すぎる印象を持たれると、ちょっとした確認や相談でも心理的なハードルがあがりやすい傾向があります。
しかし、話しかけやすくするために過度にフレンドリーな対応をするのではなく、声をかけやすい雰囲気であるかどうかがポイントです。こうした雰囲気は、言葉遣いだけでなく表情や対応のテンポなど空気感によって作られます。
受付スタッフ教育では対応のばらつきを減らすことも重要
受付スタッフの対応は、担当者によって印象に差が出る可能性があります。ここでは、受付スタッフによってばらつきを抑えるためのポイントを紹介します。
【スタッフごとに印象差が出ることがある】
受付業務はマニュアル化されている部分も多いですが、対応には個人差が出やすい業務です。特に電話対応や初診時の案内などは、担当スタッフによって言葉の選び方、声のトーン、対応の温度感などが変わる可能性があります。
受付スタッフによって患者が受ける歯科医院の印象が大きく変わってしまわないように、意識しておくことが重要です。
【受付対応の共有や簡単なマニュアル化が有効】
単に整理して、スタッフ間で共有しておく方法があります。
歯科医院として最低限揃えておきたい対応の基準を共有し、一定の品質を保つことが目的になります。
マニュアル作成は、ベテランスタッフにお願いしてもいいですし、適切なスタッフがいない場合は、外部の専門機関に依頼して院長の意向を伝えたうえで、作成してもらってもよいでしょう。
まとめ
受付スタッフの対応は、診療に比べると目立つものではありませんが、歯科医院の印象を左右し、歯科医院経営にも影響する重要な業務です。そのため、基本的な対応方針をスタッフで共有し、一定の品質を保ち、スタッフによる印象差をできるだけ小さくする取り組みをしていくことが重要です。
医療ライターY.A