歯科医院では予約制を導入していても、急患への対応や治療内容によって診療時間が予定通りに進まないことがあります。そのため、待ち時間が発生することが避けられないケースもあるでしょう。
しかし患者には歯科医院側の都合は関係ありません。予約時間通りに来院しているにもかかわらず、待ち時間が長くなれば不満を感じるのは当然です。
この記事では、患者が待ち時間に不満を感じる理由を踏まえながら、不満をできるだけ減らすために歯科医院で取り組みたいことを紹介します。
患者の「待ち時間」自体に対する気持ち
待ち時間が長くなれば、不満を感じる患者が増えるのは当然です。まず、患者がどのような気持ちで来院していることを理解するかで、納得を得られやすい対応につながります。
【予約時間に合わせて来院しているという意識がある】
患者は、予約時間に合わせて来院しています。仕事の予定を調整したり、家事を早めに済ませたりと、それぞれ都合をつけて時間通りに来院しているケースも少なくありません。
だからこそ、予約時間通りに受付を済ませているにもかかわらず、長時間待つことになると「予約をした意味がない」と感じてしまいます。
もちろん、歯科医院側にも予定通りに診療を進められない事情があります。しかし、患者はその事情を知らないまま待つことになるため、不満が生まれやすくなるのです。
【不満の背景には「公平ではない」という気持ちもある】患者が待ち時間に不満を感じる理由として、「公平さ」も関係しています。
例えば、患者が予約時間を過ぎて来院した場合、診療時間が短くなったり、順番が後になったりすることがあります。時間を守ることは大切であるため、そのような対応自体は仕方ないでしょう。
一方、患者は予約時間通りに来院したにもかかわらず、説明もないまま歯科医院側の都合で待たされると、「患者には時間を守るように求めるのに、歯科医院は守らない」と感じてしまうことがあります。
待ち時間への不満は、このような気持ちから生まれることも少なくありません。
患者の納得感を高める対応が待ち時間への不満を和らげます
待ち時間をなくすことは難しくても、患者が納得できる対応を行うことはできます。ここでは、実際に歯科医院で取り組みやすい方法を紹介します。
【待ち時間が分かった時点で受付スタッフが患者へ伝える】
診療時間が予定より延びそうな場合は、患者から聞かれるまで待つのではなく、受付スタッフが状況を伝えるようにします。
例えば「前の患者さまの処置が予定より長引いております。10分ほどお待ちいただく見込みです。」と伝えるだけでも、患者の不満は和らぎます。
その後も予定よりさらに時間がかかりそうであれば、受付スタッフが改めて声をかけるようにしましょう。患者が知りたいのは、なぜ待たされているのか、あとどのぐらい待つのかということです。
忙しい時間帯ほど後回しになりやすい対応ですが、待合室にいる患者への配慮も受付業務のひとつとして考えることが大切です。
診療スタッフと受付スタッフが診療状況を共有する
歯科医師や診療スタッフから受付スタッフに一言伝えるようにしておくと、患者へ状況を伝えやすくなります。
「あと10分ほど」「この処置が終われば案内できる予定」など大まかな情報でも構いません。
このような情報共有が習慣になれば、受付スタッフも状況に応じて患者へ説明できるようになり、「何も伝えてもらえない」という不満を減らしやすくなります。
日頃から患者が納得できる対応を心がける
患者との信頼関係は、待ち時間が発生したときだけで築かれるものではありません。
例えば、患者が予約時間に遅れた場合でも、事情を確認したうえで、診療時間や順番について丁寧に説明するようにしましょう。
待ち時間の説明だけではなく、日頃から患者が納得できる対応を心がけることが、患者に不満を感じさせにくくなることにつながります。
待ち時間への対応も歯科医院の信頼につながります
予約管理や待ち時間への対応、受付業務などは、患者が歯科医院を評価する大きな要素です。こうした場面では、サービス業としての視点も取り入れながら、患者が納得できる対応を心がけることが、信頼される歯科医院づくりにつながるでしょう。
医療ライターY.A