不況に強いと思われていた医療経営ですが、今回のコロナ不況は全ての医療機関に大打撃を与えています。
保険医協会の調査でも、売上が減少した歯科医院が9割を越えるという衝撃的な結果が報告されています。
緊急事態宣言も解除され、日常に戻りつつありますが、まだまだ予断を許さない地域も多いです。
第2波も懸念されます。
しかし、そんな状況でもV字回復している歯科医院があるのも事実です。
そこで、今回はコロナの後に成功する歯科医院について解説していきます。
1.ピンチをチャンスに変えた歯科医院
コロナの影響は全国に広がりました。
報道番組で「歯科医院は感染リスクが高い」と受け取ってしまうような報道された直後は、多くの歯科医院がキャンセル対応に追われたのでないでしょうか。
1日に80人来院されるような歯科医院でも、このような報道の次の日には、半数以下に患者さんが減っています。
そんなピンチは、全国の歯科医院で一律におきています。
もちろん、歯科医院で歯科医がコロナに感染したり、スタッフがコロナに感染したと報道された歯科医院近隣のクリニックはさらに大きなダメージを受けています。
しかし、そんな危機的な状況下でも、2020年5月、緊急事態宣言解除直後からV字回復している歯科医院があります。
緊急事態宣言中でも、売り上げを昨年度と変わらないように維持している歯科医院もあります。
6月になってやっと回復した歯科医院もあるのに、どうして、現状維持、もしくは、すぐにV字回復できたのでしょうか?
その理由は最善をつくすだけ尽くしたということにあります。
危機的な状況をただ嘆くのではなく、業務の効率化を図った歯科医院は、利益率を大幅に向上させています。
では具体的にピンチをチャンスに変えた歯科医院は何をしたのか、次の項でさらに詳しくご紹介します。
2.成功するカギは効率化
ピンチをチャンスに変えた歯科医院の特徴、それは「効率化」です。
多くの歯科医院では、待ち時間、会計待ちの時間が長くなってしまうのではないでしょうか?
感染症リスクを考えたときに、待合室はどうしても「密」になってしまいがちです。
密にならないために待合室を広くすることは現実的に難しいです。
しかし、待合室で待っている患者さんを減らすことはできます。
待合室で待っている患者さんを減らすためには効率的なアポイント、そして、迅速な会計です。
効率的なアポイントでは、患者さんに感染症対策のために予約時間を厳守してもらうことを伝えることで無駄な空き時間をなくすことができます。
また、会計待ちの時間を短縮するために、歯科医がカルテ入力したら、受付が領収書を印刷します。
診療室をでたらすぐに会計できるようにすることで、会計待ちで待合室にいる患者さんを減らすことができます。
今まで待ち時間はあって当然、という概念をコロナのおかげでなくすことができた歯科医院は業務の効率を上げ、結果、患者さんをより効率的に診察することができています。
3.業務の効率化で第2波にそなえる
何もしていない歯科医院はますます、差別化についていけなくなります。
感染症対策によって自動釣り銭機を導入したり、ICウォッシャーを導入して、スタッフの機器洗浄の時間を短縮させることで業務を効率化している歯科医院がでてきています。
コロナのせいで、売り上げが下がっているから設備投資なんてできない、といっているとますます差別化され、患者さんだけでなく、スタッフも離れてしまいます。
今後の歯科医院経営において、診療、受付業務関わらず、業務の効率化は大きなポイントとなります。
いきなり設備投資は難しくても、まずはできる範囲でアポイントの効率化や会計の効率化を行いましょう。
消毒関連で経費がますますかかるからこそ、効率的な業務にしていくことが大切です。
ぜひ、効率化して、他の歯科医院とさらに差別化しましょう。
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