診療のドタキャン。先生の医院では問題として取り上げていますか?
ドタキャンが多くて診察人数にむらがある、という歯科医院がある一方で、ほとんどドタキャンのない歯科医院もあります。
ドタキャンする数があまりにも多いと売り上げが安定せず、経営的にも不安になります。
歯科医院が安定して継続していくためには、ドタキャンを確実に減らしていくことが重要です。
今回は安定した歯科医院経営に欠かせないドタキャン対策についてご紹介します。
1.ドタキャンの多い歯科医院の特徴
ドタキャンが非常に多い歯科医院があります。
実はドタキャンの多い歯科医院には共通した特徴があります。
ドタキャン対策には、まずその特徴を知ることが必要不可欠です。
どんな特徴があるのか詳しくご紹介します。
1-1.説明がない
ドタキャンの多い歯科医院の多くは、今後の治療方針を詳しく初診時に説明していません。
確かに感染根管治療の場合、患者さんによってかかる治療回数はわからないことがあります。
しかし、なぜ回数がかかるのか、きちんとどれくらいの治療期間がかかるのか、大まかに説明しておかないと、患者さんは途中で治療をあきらめてしまいます。
ですので、大まかでいいので、治療回数、期間がどれくらいかかるのかきちんと説明しましょう。
1-2.ペナルティーがない
ペナルティーというと聞こえが悪いかもしれませんが、ドタキャンした患者さんと、毎回メンテナンスに通って5分前には受付を済ませている患者さんとが同じ扱いでは、あまりいい気がしないかもしれません。
例えば、ドタキャンした患者さんが、急な痛みを訴えてアポイントの電話もなしに来て、予約をきちんと守っている患者さんが待たされる羽目になった、などというような状況はよくありません。
もちろん、緊急性の高い治療であれば診察の順番も前後します。
しかし、待合室に急な予約変更をした場合、待ち時間が長くなること伝えておくと、ペナルティーがあるということを認識できます。
待ち時間が長くなる、というペナルティーを認識するだけでも、ドタキャンを減らすことができます。
1-3.患者さんにデメリットを伝えていない
治療説明で重要なことは、実はデメリットを伝えるということです。
抜髄ケースは痛みが強いものの、神経をとってしまえば、しばらくは痛くありません。
しかし、一回しか治療せずに、放置すれば再び痛みが出て今度は感染根管治療が必要になります。
ドタキャンし、放置すればするほど、う蝕はますます進行します。
そうなれば最悪、歯を抜かなくてはいけません。
ドタキャンの多い歯科医院は、患者さんが治療に通わなくなった場合のデメリットをきちっと説明できていない可能性が高いです。
ドタキャンを減らすためにも通わなくなった場合のデメリットをしっかりと伝えましょう。
2.キャンセルポリシーを掲げよう
ドタキャンの少ない歯科医院では、待合室や患者さんがよく目にする場所にキャンセルポリシーを掲げています。
キャンセルポリシーとは、ドタキャンしてしまった場所にどういった不利益が起こるのかを患者さんに知ってもらうためのものです。
駐車場などであらかじめ「万が一事故がおきた場合、当院は一切責任を負いかねません」と掲示するのと同じです。
ブリッジ形成後に、ドタキャンして、1年後に前に型をとった差し歯をいれてほしいと来られても、入るわけがありません。
しかし、患者さんの中にはブリッジがセットできるのが当然だと思ってやって来る方もいます。
患者さんは説明を受けていない!とクレームをだしてしまえば、歯科医院はまた高い技工代を支払わなくてはいけません。
しかし、キャンセルポリシーを掲げることで患者さんとのトラブルを事前に予防できます。
キャンセルポリシーには、治療をドタキャンした際のリスク、ドタキャン後の治療は待ち時間が長くなってしまうなどのペナルティーを記載しておきましょう。
ドタキャンを減らすことは安定した歯科医院経営につながります。ぜひ、キャンセルポリシーを掲げて、ドタキャンを減らしましょう。