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カウンセリングって何?カウンセリングが営業トークにならないために必要なこと

2020.09.28

カウンセリングは自費率向上には欠かせないものです。
ですが『カウンセリング=自費治療のために必要なセールス』と考えている歯科医院も多いです。

カウンセリングは患者さんの訴えを聞き出し、治療に必要な知識を伝えるものという認識はあるものの、自費の営業トークになってしまっている歯科医院もあります。

それでは患者さんにとってカウンセリングは、ただの売り込みで、自分にとっては必要ないものになってしまいます。

そこで今回はカウンセリングとは何か、患者さんが受けたいカウンセリングについてご紹介していきます。

1.カウンセリングとは名ばかり!営業カウンセリング

最近ではカウンセリング専門のスタッフとして『トリートメントコーディネーター』という担当業務があります。

民間資格としても最近では受付や歯科助手、歯科衛生士が取得しています。
トリートメントコーディネーターは、患者さんにとってどんな治療の選択肢があるのかを説明し、患者さんに治療の選択肢を提案します。

例えば、第一大臼歯が喪失したケースでの治療の主な選択肢は、ブリッジ、部分入れ歯、インプラントになります。

ブリッジでも、保険診療・自費診療という選択肢があります。
歯が1本なくなっただけでも、多くの選択肢があります。

カウンセリングは患者さんの背景も把握し、どの治療法にもメリットデメリットがあるということを説明しなくてはいけません。

しかし、インプラントを推したい歯科医院では、インプラントのメリットばかりを説明し、インプラント以外は歯の寿命を短くしてしまう、というような説明をしてしまうケースもあります。

これでは、ただの営業トークでカウンセリングではありません。
その結果、患者さんの不信感につながり、インプラント治療をしたとしても、その後のトラブルにつながってしまいます。

2.本当のカウンセリングとは?

患者さんにとって、本当のカウンセリングとは一体、何なのでしょうか?

もちろん、カウンセリングの後に、自費治療を増やすことは歯科医院経営にとって必要です。
しかし、自費治療は不信感があればその後、トラブルとなり、結果的に損失になってしまうこともあります。

自費率をただ向上するのではなく、満足度の高い治療を提供することがカウンセリングの本当の目的です。

したがって、保険診療はなぜ自費診療よりも安く、自費診療は高いのか、きちんと説明する必要があります。
患者さんの経済的な背景も考慮し、医療費控除についても、高額になる場合は説明することで、患者さんの経済的なハードルを下げることができます。

本当のカウンセリングは営業トークではなく、患者さんにとって
・ベストな選択肢は何か
・どんな治療法があるか
をメリット、デメリットを全て説明した上で、患者さんが判断できる材料を与えることです。

今自分の行っているカウンセリングは歯科医院だけのメリットになっていないかを再度、確認してみましょう。

3. 患者さんが受けたいカウンセリングとは??

患者さん一人一人受けたいカウンセリングは違います。
ですが、患者さんが自分の治療を選択するために必要な情報は同じです。

ただ、言葉で一方的に説明するだけでは、残念ながら全ての患者さんが理解できるわけではありません。
ですから、大まかでいいので、それぞれの治療のパンフレットを作成することがおすすめです。

例えばブリッジではどれくらいの治療回数がかかり、どんな治療材料があるのか、インプラントでは持病によっては受けられないことがあること、治療期間、治療費はどれくらいなのか、といった内容をわかりやすくイラスト付きで記載したパンフレットを用いて説明することで、患者さんが理解しやすくなります。

患者さんの多くはわかりやすいカウンセリングを受けたいと思っています。
ぜひパンフレットなどを利用してカウンセリングを行い、患者さんが治療を決定できる情報を提供しましょう。

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