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自費率向上のためのTC育成術

2021.02.22

自費治療をどんどんしていきたいのに、患者さんは保険診療ばかり選ぶ、と技術がある先生ほど悩まれていたりします。
実際にどんなに高い技術を持っていたとしても、患者さんが自費診療を選ぶとは限りません。

自費率向上のためにはTCの存在が大きく影響します。
TCとはどんな存在なのか、自費率向上の鍵を握るTCの存在についてご紹介します。

1.TCとは?

TCとはトリートメントコーディネーターの略です。
治療の説明を行い、患者さんにとってベストな治療を一緒にコーディネートしてくれる専門職です。
歯科衛生士ではなく、資格のないデンタルアシスタントがTCをする歯科医院が多いです。

というのも、どんな治療があるかの説明だけであれば、歯科医師や歯科衛生士が時間をかけてする必要がないからです。
歯科医師しか歯を削ることができませんし、歯科衛生士しか口腔内を触り、予防処置はできません。しかし、トリートメントコーディネーターであれば、どんな治療があり、メリットデメリット、費用を説明するだけですので、国家資格が必要なわけではありません。
むしろ、専門的な知識が最初はないからこそ、患者さんに寄り添って治療の選択肢を提示できるのです。

2.自費率向上にはTCが欠かせない

自費率向上において、TCの存在は欠かせません。
というのも、歯科医師も歯科衛生士も診療に携わっているからこそ、治療の選択肢の説明がおざなりになってしまうことがあります。
ですが、患者さんからすればしっかりと説明を聞いて考えた上で、治療を選びたいのが本音です。

そこでTCの存在が重要になってきます。
口腔内の診察、レントゲン写真を撮影し、歯科医師が診断し、どんな治療方法があるかを決めることで、その後はTCが治療の選択肢や治療期間を説明します。

患者さんが納得した上で、保険であれば保険の、自費であれば自費の診療を進めていくことができます。
TCは国家資格ではありませんから、診断や治療、予防処置はできません。
だからこそ、時間をなかなか確保できない治療説明に時間をかけることができます。

最初から保険だけでなく、自費の治療の説明もすることで、自費率が向上します。
また一般歯科だけでなく、矯正治療もやっている歯科医院であれば、矯正を含めた治療の提案も行うことができます。

TCの治療説明は患者さんの疑問や不安の聞き取りも行いますので、実は歯の黄ばみが気になる、口臭が気になる、といった悩みを聞き出すきっかけにもなります。
患者さんの信頼度も上げることができるからこそ、自費率も向上するのです。
だからこそ、治療説明を行う専門職のTCはこれからの歯科医院には欠かせません。

3.TC育成には専門ツールを作るのがおすすめ

TC育成はどうしても時間がかかります。
歯科衛生士ではなく、歯科助手は最初専門的な知識がないので、患者さんに説明することができません。いきなり説明するのはとてもハードルが高いです。

そこで歯科医師や歯科衛生士の方に作っていただきたいのが説明の専門ツールです。
パワーポイントなどで、補綴物の種類の違い、根管治療の説明、インプラント治療、ホワイトニングといった大まかな自費診療や保険診療の説明ツールを写真付きで作ることで説明がしやすくなります。

いきなりTCとして採用するのはとても難しいので、最初は診療のアシスタントとして経験を積んでもらい、その後、TC育成のセミナーなどに参加してもらうといいでしょう。

ただすぐに自費率向上させたいのであれば、専用の説明ツールを作って簡単に説明してもらうだけでも自費率向上が望めます。
TC育成のためにも専門の説明ツールをぜひ作ってみましょう。

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