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保険は経営の大きなかなめ!保険診療オンリーでもできる経営攻略法

2021.03.22

歯科医院経営セミナーに参加すると、自費診療率を高めなければ、経営において大きな成果を上げられない、といったことを言われて不安を覚えたり、なかなかうまくいかなくて、自信をなくしている歯科医の先生もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際、年商1億円を軽く超えるような歯科医院では確かに自費診療は重要です。
しかし、経営セミナーではなかなか語られませんが、保険診療のみで年商1億円を超えている歯科医院もあります。

保険診療だけだとしても、大きく経営を飛躍させることができます。
むしろ、保険診療がなければ、年商1億円を達成することはできません。
今回は経営セミナーや技術系のセミナーでは決して語られない、保険診療オンリーの経営攻略法についてご紹介します。

1.保険だけでは年商1億円は達成できないのか?

経営セミナーでは、自費率50%達成!というような宣伝文句をよく見かけます。
しかし裏を返せば、どんなに自費率を上げるために努力してうまくいっている歯科医院であっても、自費率50%を達成できている歯科医院は少ないということです。

自費率の割合は確かに重要ですが、結局のところ自費率100%というのは矯正歯科であったり、ごく一部の歯科医院でしか達成できないのです。

どんなに素晴らしい経営セミナーで聞いた内容を実践したとしても、自費率を50%以上にあげ、達成できているのはほんの数パーセントの医院にすぎません。

つまり確率的には非常に難しいことがわかります。
しかし、保険診療のみ、もしくは診療報酬の大部分が保険診療でも、年商1億円を達成している歯科医院はあります。
むしろ、現在の医院経営がほぼ保険診療であるなら、保険診療だけでも売り上げを伸ばす方法を実践した方が、年商1億円を達成しやすいのです。

2.自費0円でも1億円を達成する方法

経営セミナーでは、自費診療への誘導の方法を教えてもらったりできるものの、保険診療だけで年商1億円を達成する方法はほとんど教えてもらえません。

というのも、自費診療の場合は、短期間で実績を伸ばしやすいからです。
保険診療は残念ながら短期間で大きく売り上げを伸ばすことはできません。
しかし、保険診療は短期間で売り上げを伸ばすことはできなくても、毎月の安定した一定の売り上げを伸ばすことができます。

その結果、年間での売り上げを比較したときに、自費診療と比べて変わらない、もしくはそれ以上の利益を生み出すことができるのです。
ですから、自費0円でも1億円を達成するためには、継続して小さな積み重ねをしていくことが欠かせません。

この小さな積み重ねが年間の大きな利益を生み出します。
逆に毎月、インプラントや矯正治療の達成契約数をノルマ化してしまうと、達成できなかったときの歯科医院の経営的なダメージ、そして何よりも院長先生、スタッフの精神的なストレスが大きくなってしまいます。

ですから、目に見えて短期的に大きな成果は見えないですが、毎月の保険診療でコツコツと小さな売り上げを積み上げていくことが大事になります。

3.保険診療は経営の大きな要である

保険診療の小さな積み重ねが最終的には大きな売り上げにつながっていきますが、自費診療を行っている歯科医院でも、自費率100%でない限り、保険診療は歯科医院経営の大きな要です。

保険診療がなければ、自費率50%でも売り上げの半分がなくなります。
一方で、自費診療の割合が小さいものの、保険診療の割合を増やして母数を上げていくことで、経営基盤が大きくなり安定していきます。

保険診療よりも自費診療、という流れがあります。
しかし、保険診療は経営の大きな要です。だからこそ、保険診療にもしっかりと力を入れていきましょう。

まとめ

ここで大切なことがあります。
リコールを増やすにも、メンテナンス患者さんを維持するにも、患者さんやお子さんの親御さんに「あの歯医者さんに行きたい」と思ってもらう必要があります。

治療技術はさることながら、もっと大事なことがあります。
それは、患者さんや親御さんに「いい感じの歯医者さん」と思ってもらうことです。

これは、よく見る患者さんの不満アンケート結果をみればヒントになります。
・待ち時間が長い
・説明が良く理解できない
・話を聞いてくれない
・態度が気に食わない

などなど、患者さんが不満に感じる項目があります。
それらを一つ一つ改善していく地道な努力が必要になるでしょう。

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