患者さんに頭の良い人と思われると信頼関係を築きやすいです。なぜなら、患者さんに頭が良いと思われると話しを聞いてもらいやすくなったり、自分の希望が通りやすくなったりするからです。
ほとんどの患者さんは、歯科医師は先生であるため頭が良い人と思っているはずですが、一部の患者さんは思っていない可能性もあります。
患者さんに頭の良い人だと思われていない場合には「説明しても反応がない」「自費治療を選んでもらえない」などの悩みが出やすいです。
そこで今回は、頭の良い人として信頼を得る4つの方法について紹介していきます。
頭が良いと思われると信頼される
そもそも頭の良さとは、学歴や偏差値などのことではありません。頭が良い人とは相手のことを察して話す人のことです。つまり「自分の言いたいこと」ではなく「相手が聞きたいこと」を言うことです。
例えば、患者さんが歯を失いインプラント、ブリッジ、入れ歯のいずれかの治療法を迷っているとします。その場合、まずは患者さんの話を聞いて迷っている理由、治療費、希望の治療期間などを把握します。
患者さんの考えを把握した上で、最適な治療法を伝えられる人が頭の良い人になるのです。
逆に、相手の気持ちを汲み取らず一方的にインプラントの説明だけをしたり、インプラントの歴史などを語ったりすると頭が悪い人と思われる傾向があります。
最悪の場合「話が長いな」「結局何が言いたいのかわからない」と患者さんは感じて来院しなくなる可能性があります。
頭の良い人と思われるには相手が求めていることを察して、的確な言葉を伝えることです。
また、人は頭が良いと認められた人の話を聞きたがる特性があります。患者さんが院長を頭の良い人だと認めれば、話をしっかりと聞いてくれたり、院長がおすすめする治療法を選んだりする可能性が高くなります。
頭が良い人として認識される4つの方法
頭の良い人として認識してもらうには、次の4つの方法が効果的です。
● 怒らない
● 口を挟まず相手の話を最後まで聞く
● 相手の話を整理して伝える
● 謙虚であり結果をだす
それぞれについて詳しく解説します。
・怒らない
怒ってしまうと、感情的になり正確な判断ができない傾向があります。また、余計なことを言ってしまうこともあり、トラブルの原因にもなる可能性が高いです。患者さんの言っている内容を冷静に判断するためにも怒らずに黙ることに徹しましょう。
・口を挟まず相手の話を最後まで聞く
相手の話を最後まで聞くのは何に困っているのか、何を言ってほしいのかなどは相手の話を聞かないとわからないからです。
基本的に人は話を聞いて欲しい特性があります。話を最後まで聞くだけでも院長への信頼度が高くなりやすいです。そのため、口を挟まずに相手の話をしっかりと聞くことが大切になります。
・相手の話を整理して伝える
自分の話をちゃんと聞いていると患者さんが感じるため、相手の言いたいことを整理しながら聞くことが大切です。相手が話し終わった後に「そうですね、つまり〇〇ということですね。」というように相手の困っていることや言いたいことを簡潔に伝えられるように意識して話を聞いておきましょう。
相手にとって必要な情報と要らない情報を区別し、伝えることで「自分の話を理解してくれている」と感じて信頼するようになります。
・謙虚であり結果を出す
地位や名誉がある人は、自分の凄さを自慢する傾向があります。頭の良さを知ってほしいために自分の話ばかりしてしまう人を信頼する患者さんはいません。そのため、謙虚であることが大切です。
また、信頼されるには結果も大事になります。たとえば、インプラントをするか迷っている患者さんの場合。同じような口腔内でインプラントをして良好な状態を維持している患者さんの写真を見せます。
成功事例があると、患者さんは治療後のイメージがしやすくなり、「この人に治療を任せても大丈夫」と思い信頼するポイントになります。
頭の良い人のクレーム対応
歯科医院で働いていると、クレームを言う患者さんもいます。この時に頭の良い人がやるのは、論破しないことです。クレームを言ってきた患者さんと戦っても良い方向にはいきません。
相手を言葉で打ち負かしても信頼されるどころか信頼を失う可能性が高いため、患者さんがクレームを言ってきた時もまずは話を聞くことに徹しましょう。
場合によっては、不快な言葉や理不尽なクレームを言われることもあると思います。その時に怒って反応してしまうと感情的になってしまうため、相手の怒りがおさまるまで反応しない、黙ることを意識しましょう。
まとめ
人は社会的に認められる人の話を聞きたいと思うため、自分が頭の良い人と周囲の人に認められれば、信頼されるようになります。
さらに、信頼されれば自分の意見が通るようになり、自分のしたいことができるようになります。今回紹介した4つを一気に行動に移すのは難しいでしょう。まずは自分ができるところから始めてみるのがおすすめです。
歯科衛生士 帆保智子