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【自費率・定着率アップ!】ラポールを形成する「2つの方法」

2024.08.25

患者さんが自費治療を選ばないのは院長との間にラポールが形成されていない可能性が高いです。院長と患者さんの間でラポールを築けていれば、院長がおすすめする治療法を選び、自費率がアップしやすいでしょう。

そこで今回は、ラポールを築く2つの方法について紹介します。

ラポールとは?

そもそも、ラポールは相手と信頼関係があることを意味します。フランス語では架け橋と意味し、人と人との間に架け橋がかかるように信頼しリラックスできる関係のことです。


ラポールの重要性

ラポールを高めることで、次のようなメリットがあります。

● 信頼感が生まれる
● 自費率が上がる
● 患者さんのストレス軽減になる
● 定着率のアップ

信頼感が生まれる

ラポールが形成されると、相手への信頼感が生まれます。患者さんから信頼されると、仕事に対してのモチベーションアップになります。
相手の信頼や期待を裏切りたくない思いが生まれるため、仕事に対する気持ちが変わるからです。他にも、患者さんとの間にラポールが形成されると、指導内容もすんなりと聞いてくれ治療がスムーズに進みやすいでしょう。


自費率が上がる

院長への信頼感が高まるため、おすすめされた治療法を選ぶ傾向があります。「院長がおすすめするなら間違いない」といった信頼から、自費率アップにも繋がります。
また、患者さんからの紹介も増えることもあり、歯科医院にとってプラスになることが多いでしょう。

患者さんのストレス軽減になる

「歯医者が怖くて苦手」と思いながらも来院する患者さんも少なくありません。特に、初診の患者さんの恐怖心が強いのは「初めての場所・初めての人」だからです。
人はわからないことに強い不安や警戒心をもちやすい生き物。相手のことを知り、身近に感じることで「院長先生なら大丈夫。」「安心して治療を任せられる。」と信頼して治療に挑めるようになります。
また、ラポールが形成されていると、患者さんはマイナスな感情や考えを払拭しやすくなる傾向があります。その結果、最初に合った恐怖心が薄れ、精神的なストレスが軽減するのです。


定着率のアップ

ラポールの形成は患者さんだけでなく、スタッフにも有効です。スタッフが「院長と一緒に働きたい」「今の歯科医院で頑張りたい」と思うようになり、離職率の低下に繋がる傾向です。

ラポールを形成する2つの方法

ラポールを形成するには、次の2つの方法が効果的です。

● 影響を受ける
● 共通点を見つける


影響を受ける

患者さんに自分の考えを理解し、共感してもらうには、まず院長が患者さんの影響を受けることが重要です。ただし、患者さんの悪い影響ではなく、良い行動や感情、思考などに限ります。
例えば、患者さんとの会話の中で「○○という本が面白くて一気読みした。」という話題がでたとします。「そうなんですね。」と終わらせるのではなく実際に本を購入し、読みます。次に会ったときに「以前Aさんが面白いと言っていた本を読みました!主人公の行動には驚きましたけど、先が気になって1日で読み終わりました。」と伝えます。

患者さんは「自分の言葉が伝わっている」「自分にも影響力があるんだ」と感じて、院長に対して好感を持つようになるでしょう。また、好感をもった出来事をきっかけに院長を信頼するようになり、治療説明をしっかりと聞いてくれるようになったり、院長を理解しようと頑張ったりと治療が円滑に進みやすくなる傾向があります。


共通点を見つける

人は共通点が多いほど、相手に親近感をもちやすいです。例えば、患者さんと出身地が同じ場合には「どの辺に住んでいたの?」「その地域には○○というお店がなかった?」といった親密性の高い会話になり、相手を身近に感じやすくなります。

その他にも、誕生日や好きなスポーツや音楽などが同じ場合には一気に距離感が縮まりやすい傾向です。患者さんとの共通点が滅多にないことほど、ラポールの形成が強くなりやすいです。

また、スタッフと患者さんの情報を共有しておくと、共通点を見つけやすくなります。患者さんの問診表や何気ない会話の中から、お互いの共通点を探してみましょう。

まとめ

ラポールの形成は自費率・定着率のアップやストレス軽減など、多くのメリットがあります。ただ、信頼関係はすぐにつくれるものではなく、日々の接し方の積み重ねです。
焦らず相手の言葉を受け止めたり、共通点を見つけたりとコツコツと信頼関係を築いていきましょう。

歯科衛生士 帆保智子

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