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コロナ禍でも患者さんが来る歯科医院

2021.10.04

今までに経験のないコロナ禍において、多くの歯科医院が経営面においてピンチにさらされました。
ある歯科医院では売上が半減し、スタッフのボーナスを支給できないどころか、来月の支払いができるかどうかもわからない状況に陥った歯科医院もあります。

一方で、そんなコロナ禍でも、自院の過去最高売上を更新した歯科医院があります。

コロナ禍でも安定して売上を出し、患者さんもいらっしゃる歯科医院はいったいどんな歯科医院なのか、詳しくご紹介していきます。

1.コロナ禍で患者さんが減少

コロナ禍において、緊急事態宣言が発令され多くの方が外出自粛を余儀なくされました。
テレビの報道でも、歯科医院は感染リスクの高い場所だ、という何の根拠もない情報が拡散されました。

その報道の翌日、多くの患者さんが予約をキャンセルした、という苦い経験を思い出す院長先生もいらっしゃるかもしれません。
実際、来院患者数が激減した歯科医院は非常に多いです。

特にやっかいなのが自由診療、インプラントや矯正治療です。
「緊急性がない」という患者さん自身の判断から、治療を延期した方が大勢います。

本来であれば予定通りの治療を進めなくてはいけないのに、治療が進まず、患者さんにとっても不利益が生じました。

もちろん保険診療でも、感染根幹治療のまま、クラウン治療までできずに抜歯になってしまった方もいます。

治療計画が進まず、さらに患者数も減少したことから、多くの歯科医院は経営的に例年より苦しい状況になったのです。

2.コロナ禍で過去最高売上をあげた歯科医院

コロナ禍の苦しい状況のなか、それでも一定数、自院の過去最高売上を叩き出した歯科医院もあります。

過去最低なら理解できますが、過去最高なんてありえない、と考える歯科医の先生もいらっしゃるかもしれません。

では過去最高を売り上げた歯科医院は何が違うのでしょうか?

それは院長の決断です。
ある歯科医院は早い段階で院内ソーシャルディスタンスの確保、非接触型体温計の導入、消毒の徹底を行いました。

今でこそ当たり前になっていますが、緊急事態宣言の中ですぐさま対応できた歯科医院は実は少ないのです。

すぐに対応できた歯科医院ほど、患者さんが集まっています。
対応の早い歯科医院では、待合室の椅子を個別にし、パーテーションをとりつけ、検温を実施しました。
受付にもビニールのパーテーションを設置しました。

コロナ前では必要でなかった設備にいち早く設備投資をし、他院と差をつけ、来院される患者さんが安心して治療をできる体制を整えました。

他にも会計、予約システムを刷新して効率化を図り、感染症対策を行い、増益した歯科医院もあります。
全世界、全国民がピンチだからこそ、決断をし、いち早く行動することが歯科医院経営においてプラスに転じたのです。

3.ピンチをチャンスに変えた歯科医院

コロナ禍でも過去最高売上をあげた歯科医院では、患者さんが来ないというピンチをチャンスに変えました。

例えば、コロナ禍でもきちんとメンテナンスにいらっしゃる患者さんに改めてメンテナンスの必要性を伝え、それでも感染症のリスクが不安な患者さんには、歯科医院で販売している歯ブラシや歯みがき粉、洗口液が歯周病や虫歯予防に効果が高いことを説明し、物販の売上を伸ばした歯科医院もあります。

他にも、キャンセルで空いてしまった時間にスタッフがより患者さんの接触を減らし、どのように予約をとるべきかを見直し、マニュアル化して効率化を図ることで、緊急事態宣言が解除されたときにより売上をあげた歯科医院もあります。

ただピンチを嘆くだけでは売上はあがらないことはご存知の通りです。
普段はできなかったことを行い、空いてしまった時間に行動した歯科医院こそ、患者さんに必要とされ、今後のアフターコロナでも大きく売上を伸ばすことは明白です。

まとめ

未だに感染症終息はみえず、日本全体がコロナ禍に見舞われ続ける危機にあります。
国内において、インフルエンザ並みの脅威に落ち着くのは2~3年はかかるとの専門家の発言もあります。

だからこそ、院長が決断し、マニュアルや物販、会計、予約システムなど、できることから取り組み、チャンスに変えていくことが重要です。
ぜひ、ピンチをチャンスに変える取り組みをしていきましょう。
そのような取組みは、患者さんに伝わり、安心感や信頼感につながるものです。

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