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良い人間関係を築く3つの方法

2025.05.12

歯科医院では、患者さんやスタッフと良い人間関係を築くことが大切です。なぜなら良い関係性がつくれない場合は、患者は他院へと流れてしまいスタッフは離職する可能性が高くなるからです。

良い人間関係をつくるのは相性もあって難しいと思っている方がほとんどだと思います。しかし、いくつかのことを意識し行動することで、良い人間関係が築けます。本記事では、良い人間関係を築く3つの方法について紹介します。

良い人間関係を築くには相手を大切に扱う必要がある

人間関係は、相手の自尊心を満たしたか、または傷つけたかによって決まると言っても過言ではありません。そもそも、自尊心とは自分に価値があり、大切な存在であるという気持ちのことを指します。

つまり、患者さんやスタッフの自尊心を満たすことで、良い人間関係を築けるのです。自尊心を満たす(大切にされている)と相手に感じさせるには、言葉や態度が効果的です。

特に、丁寧な言葉遣いやお辞儀などの礼儀マナーは、全てあなたを大切にしていますということを刺すための所作になるので、意識して使うのがおすすめです。

逆に人間関係が悪くなるのは、どちらかが相手を軽く見たりバカにしたり、見下したりしていることが伝わってしまった時です。たとえば、遅刻する、頼んだことに感謝しない、言葉遣いが悪いなどといった行為は「自分を雑に扱う人」と認識されます。

その結果、患者さんは治療の途中で通わなくなり、スタッフは突然離職をするといった最悪の状況になる可能性があります。

居心地の良い「人」と「場所」になる

人は自尊心の塊のため、自分を大切にしてくれる人や場所に集まる習性があります。たとえば、自分の話を一切聞かない病院や美容室ではなく、いつも自分の話を気持ちよく聞いてくれる、病院や美容室に通いたくなる傾向があるのです。

歯科医院も例外ではなく、患者さんが大切に扱われていると感じれば、歯科医院に通うようになるのです。そのためには、歯科医院が居心地の良い場所で、院長や他のスタッフが患者さんを大切にする人になる必要があります。

良い人間関係を築く3つの方法

身だしなみを整える
服や髪型、靴などの身だしなみに気を遣うのは医療従事者として基本ですが、とても大事なことです。それは、人を見た時にどう感じるかは視覚の割合が大きいからです。

有名なメラビアンの法則では、人の印象は視覚情報で55%が決まり、聴覚情報で38%、話の内容などの言語情報で7%が決まることがわかっています。また、身だしなみが整っていることで相手を大切にしていることが伝わります。

たとえば、寝癖があり、ヨレヨレの白衣で現れた歯科医師を患者さんはどう感じると思いますか?「ここの歯医者の衛生面が不安」「仕事をちゃんとしていない」「患者のことはどうでも良いのかも」と不快に感じる傾向があり、1回限りの来院で終わる可能性が高いでしょう。

とはいえ、「自分はかっこ良くない、可愛くないから身だしなみは別に良いのでは…」と思っている先生もいるかもしれませんが、身だしなみは相手を不快にさせないことが大事です。たとえば、しわのないキレイな白衣を着る、靴をキレイにする、鼻毛の処理をしておくなど、プラスではなくマイナスにならない身だしなみを、意識することが大切になります。
笑顔で迎える
患者さんやスタッフに会った時には、微笑みましょう。人は笑顔で迎えられると「あなたに会えて嬉しい」というメッセージとして、受け取る人が多い傾向です。また、自分だけに微笑まれると、特別扱いをされている感覚になりやすいです。

たとえば、飲食店でも笑顔で迎えてくれる人がいるだけで、嬉しい気持ちになったり安らいだりするため、通い続ける傾向があります。逆に、自分が無表情でつまらなそうな顔をすると、相手も無表情で、つまらなそうな顔をします。

これは、自分がされたことを相手にも返す習性が人にはあるからです。そのため、患者さんやスタッフに会った時には、恥ずかしがらずに笑顔で迎え入れましょう。
自分から行動する
「自分はこんなに頑張っているのに、どうして優しくされないのだろう…」と悩んでいる院長先生も、少なくありません。自分が大切にされたい場合は、まず自分が他人に優しく接して下さい。

相手にばかり自分を大事にすることを求めてしまうと、良い人間関係は築けません。また、人間は自分がされたことと、同じことを相手にもする傾向があるため、まずは自分がスタッフや患者さんに対して、優しく接するようにしましょう。

まとめ

良い人間関係を築くには、相手の自尊心を満たすことが重要です。患者さんが歯科医院に通わなくなったり、スタッフが辞めたりする理由のほとんどが人間関係です。

歯科医院が居心地の良い場所になれば患者さんが増え、スタッフの離職も軽減されるでしょう。相手への接し方を見直して、良い人間関係を築いていきましょう。

歯科衛生士 帆保智子

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