「スタッフが定着せずに辞めてしまう…」と、悩んでいませんか?
スタッフの入れ替わりが激しいと、患者さんは「この歯医者は何か問題があるのかも…」と不信感を持つきっかけになって、最悪の場合には、医院に対して悪い評判が広がる可能性もあります。
かといって、スタッフの定着率を上げるために福利厚生や給料などを
充実させる方法はすぐにはできないと思います。
そこで今回は、今からでもできる!定着率を上げる褒め方のコツについて
紹介していきます。
1 "褒める"はスタッフの定着に繋がる
スタッフの辞める理由のひとつが、「自分はこの医院にいてもいなくても同じ。」
と感じることです。人は、自分の存在意義を求める傾向があります。
「自分は医院に必要ない存在なんだ…。」と感じるとやる気が失われて、最終的に辞めてしまう可能性が高いでしょう。
しかし、小さなことでも少しずつ褒めることで、スタッフは自分の存在意義を感じるようになります。その結果、「歯科医院に自分は必要な存在だ!」と思えるようになり仕事への意欲が増して、すぐに辞めるケースが少なくなる傾向があります。
2 褒め方のコツ
スタッフを褒めるときには、次の3つのコツを意識して褒めるようにしましょう。
・成長を褒める
・具体的に褒める
・1つだけ褒める
それぞれについて、詳しく解説していきます。
・成長を褒める
スタッフが成長している部分を褒めましょう。
例えば、「◯さんは、スケーリングが前より上手になったね。前は奥歯に取り残しがあったけど、今回は取り残しもなくきれいになっていたよ。」
他にも、「△さんは、予約のとり方が上手くなったね。処置の内容によってうまく予約を入れてくれるから、治療がスムーズにできて助かるよ。」
というように、相手が努力をしている部分や結果の過程を褒めると良いでしょう。
褒められたスタッフは、
・自分のことをしっかりと見てくれている
・院長に認められた
と感じて、モチベーションアップになります。
また、自身の成長は自分では分かりにくいことが多いです。
誰かに「成長したね。」と言われて初めて自分の成長に気づき、自信に繋がなる傾向があります。
・具体的に褒める
相手を褒めるときは、具体的に褒めましょう。
例えば、「◯さん、最近頑張っているね。」と伝えても、何について言われているのかが不明で、適当に言っていると思われてしまう可能性があります。
「◯さんの電話応対や接し方が感じもよく、丁寧で頑張っているのがわかるよ。」と伝えることで、褒めている対象が明確になります。
また、自分の頑張りを褒められると、これからも継続して頑張ろう!良いことはどんどんやっていこう!という気持ちになりやすいでしょう。
・1つだけ褒める
例えば「◯さんは、患者さんからの評判も良いし、処置も丁寧で後輩からも尊敬されているよね。」とダラダラと褒め続けるのは、おすすめできません。
なぜなら、「何が言いたいんだろう?」「ばかにしているのかな?」と相手の誤解を招いてしまう恐れがあるからです。
そのため褒めるときは、次のように1つのことだけを褒めるようにしましょう。
「患者さんが◯さんにクリーニングにしてもらうと、とっても気持ち良いって言っていたよ。◯さんの処置が丁寧な部分が患者さんにも伝わっているね。」と、ひとつだけ褒めることで、本心で思っていることが伝わり、相手も嬉しく感じるでしょう。
3まとめ
褒めるときのコツは、次の3つです。
・成長を褒める
・具体的に褒める
・1つだけ褒める
褒めるのことが苦手な人は、相手の良かった行動に意識を向けると褒めやすくなるでしょう。
他にも、
・相手を見て挨拶をする
・目を見て話をする
といった行動は、存在を認めていることになり相手は嬉しく感じやすいです。
褒めを上手く使ってスタッフと信頼関係を築き、長く働きたいと思える職場にしていきましょう。
歯科衛生士 帆保智子