歯科医院をまとめるには、院長の人望が大切です。
そもそも人望とは、他者から信頼、尊敬されることを意味します。
人望がある人の元で働くスタッフは、「この院長と一緒に働きたい」
「医院に貢献したい」と思っていて定着率が高い傾向があります。
一方で、人望がない人の元で働くスタッフは、人間関係のトラブルで辞めていく傾向があります。
スタッフが長く働く医院の特長は、院長の人望なのです。
とはいえ、人望は、その人が元々持っている才能だから…と諦めている人も多いでしょう。
しかし、人望は努力で身に付くスキルのひとつです。
そこで今回は、人望の作り方について紹介していきます。
人望が集まる人になれば
・仕事がスムーズにいく
・スタッフとの信頼関係が良くなる
・スタッフの離職率が低くなる
といった効果が期待できます。
是非、最後まで読んでみてください。
1人望を作るには人間の習性を知る
まず、全ての人は、自尊心を満たしたいという習性があります。
簡単に言うと、自尊心は、自分自身を大切にする気持ちのことです。
例えば、"自尊心を傷つけられた"="自分を大切にしてくれない"
と感じる気持ちになります。
そのため、自尊心を傷つけられた相手には、嫌悪感を抱く傾向があり、
良好な人間関係を築くのが難しくなるでしょう。
一方で、
・自分の気持ちを大切にしてくれている
・私はこの歯科医院に必要な存在だ
というように、相手の自尊心を満たすことができれば、信頼や尊敬を得る傾向があるのです。
つまり、人望を集めるには、相手の自尊心を満たすことが大事になります。
2人望を作る3つのテクニック
人望を作るには、次の3つのテクニックが必要です。
・話す力
・聞く力
・褒める力
それぞれについて、解説していきます。
・話す力
話す力とは、自分が話すのではなく”話しかける”力のことです。
スタッフに話しかけるのが、苦手という院長もいるでしょう。
話しかける内容は、雑談や仕事内容など、なんでも良いです。
重要なのは、相手に自分の話をさせることです。
自分の話しをさせることで、「自分の話をしっかりと聞いてくれる」
「院長が自分のことを気にかけてくれている」と感じるようになります。
その結果、相手の自尊心が満たされ、信頼されるようになるでしょう。
・聞く力
相手に話を振ったにも関わらず、自分の話ばかりしていては、人望は得られません。
相手の話を聞くことに、集中しましょう。
自分の話をするのは、次の2つのケースになります。
①質問されたとき
相手から考えを求められたときは、答えましょう。
この場合は、「私は〜だと思うよ。〇〇さんはどう思う?」
と、必ず相手に質問を返すのがポイントです。
疑問系で返答することで、相手の話をさせましょう。
②賛同するとき
相手の話に賛同するときは、自分の話をしても大丈夫です。
「〇〇さんの考えに私も賛成だな。」という風に返しましょう。
人は賛同してくれた相手に、好意をもつ傾向があります。
話をしっかりと聞いて、賛同すると院長への信頼度が上がりやすいです。
上記2つ以外のときは、相手の話に頷きつつ、聞くに徹するのが基本です。
・褒める力
相手を褒めるときには、自信をもって伝えましょう。
目を見ずに、小さい声で褒め言葉を言っても、相手は褒められている感じがしません。
褒めるときは、次の3つを意識しましょう。
・相手の目を見る
・名前を呼ぶ
・「〇〇が良かった!」を明確にする
例えば、助手さんのアシスタントワークが良かった場合。
「私が指示を出す前に〇〇さんが、器具を渡してくれたからオペに集中できたよ。
おかげでオペ時間を短縮できて、患者さんの負担も少なく済んで助かったよ。」
というように、どこが良かったのか、感謝したい部分をハッキリさせて伝えましょう。
スタッフの功績を認めるのが、自尊心を満たし、仕事のやる気アップに効果的です。
まとめ
人望を作るには、次の3つの力が大切です。
・話す力
・聞く力
・褒める力
人望は才能ではなく、努力で身につけるスキルになります。
スタッフに話しかけて、話を聞く、仕事の成果を褒めることで
少しずつ信頼関係を築くことができます。
是非、このテクニックを使って人望が集まる人になり、
スタッフとの関係性をより良いものにして下さい。
歯科衛生士 帆保智子